進水式の街 2 初めて見る進水式

初めての進水式見学に造船所入り口のアーチをくぐる。
アーチの奥は両側に紅白の幕が張られて賑やかな雰囲気。
ただし幕の向こうに見えるのはごく当たり前の造船所。
作りかけの船がむき出しのまま置かれていたりするのも面白い。
船は大きいしクレーンやら高所作業車やら足場やら、普通に置かれているものひとつひとつがとにかく大きい。

造船所の風景

通路を進むと奥に少し広いスペースがあり、その向こうに今日の主役、総トン数750トンのLPGタンカーが鎮座している。なかなかの迫力。
船首部分には紅白幕が飾られ大きなくす玉がぶらさがっている。
船首の両脇の船名が書かれている部分も幕で隠されている。
式典の中で命名式も行われるのでそれまでは内緒ということらしい。

会場には50人ほどがうろうろしていた。
半分くらいは造船所の関係者。
後の半分は見学に来た人のようだ。

平日の昼間ということで観光客の姿は見えない。
近所のおじいさん、おばあさんがほとんどだ。
子供を抱えたおかあさんの姿もちらほら見える。

今日の主役が見えてきた

船の正面にはやはり紅白幕で囲まれた少し高くなった台がしつらえられている。
そこは関係者席のようだ。
その脇に並んでいるブラスバンドは地元の高校の吹奏楽部だそうだ。
関係者用のステージに向かって、入り口から赤いカーペットが敷かれている。
殺風景な造船所に紅白幕やレッドカーペットはなんとも言えない不思議な印象を与える。

だんだんと見学の人も増えてきて、やがて開始時間になる。
ブラスバンドの演奏が始まる。
船の施主の関係者が次々とレッドカーペットを通り関係者席に向かう。
花道の脇には造船所の職人さんたちが並び拍手する。
見学に集まった人たちも通り過ぎる人たちに拍手している。

施主の方々の登場

全員が台上に揃うと次は餅まき。
そして神事が始まり、神主さんが船を前にして祝詞をあげる。

餅まきが始まりました。お祭りのようです。

ここで小雨がパラパラと降ってきた。
それほど大した雨ではないものの、ブラスバンドの高校生の中には楽器を気にする子もチラホラ。
ここで台から一人の男性が降りてきて造船所の職人さんと何か言葉を交わす。

どうも造船所の方のようだがどうも「傘持ってきて」と言ってるようだ。
朝から曇りで来賓とか楽器とかあるから傘を用意してたのかと思ったら、上空から大きな屋根がクレーンで吊り下げられて降りてきた!

なんかきました

傘ってこれのことかと驚いたけれど、どうも会場の脇に最初からスタンバイしてあったようだ。
準備してある傘がこれだというのも造船所らしくて面白い。
そしてクレーンは思っていたよりもずいぶん静かで、進水式の進行の邪魔にもならない。

そうこうしているうちに神事も終わった。
いよいよ支鋼切断の時間。
船と陸をつなぐ最後のワイヤーを切って、船が海に滑り込む。
とはいえあくまで儀式的なものなので、実際にワイヤーで船を繋ぎ止めているわけではないのだが。
といってもここが進水式のクライマックスなのは間違いない。

まずは命名式。
施主が船名を読み上げる。
そして船と陸をつなぐ最後のワイヤーが斧で切断される。

船はゆっくりと海に向かって動き始める。
同時にくす玉が割れ、また船首にしかけられたシャンパンが船体に打ち付けられて割れる。
紙テープ、紙吹雪が舞い、風船が空に舞い上がる。

無事に船は海へ

船は後ろ向きにゆっくりと水の中へと進んで行く。
初めてみる進水式。
思ってた以上ら華やかで感動的なイベントだった。

 

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